ROMANTICA~ロマンチカ~
コートのポケットから封筒を出すと、
「これ、探偵屋から。
クリスマス・プレゼントだそうだ。
渡すのが遅くなったが、謝るつもりはないからな」
「?」
封筒の中味は、コピーした紙っぺらが一枚入っているきりだった。
コピー用紙を広げて見る。
「夫 富沢久志
妻 美千代
養子 靖男(旧姓畑中)」
「戸籍抄本の写し! 畑中さんなんて、うちの親戚にはいない」
以前、学校の課題で、「ルーツを探る」というのがあって、その時に途絶えた家も含めて、あらゆる苗字をピックアップしたが、畑中なんて家はなかった。
「これ、探偵屋から。
クリスマス・プレゼントだそうだ。
渡すのが遅くなったが、謝るつもりはないからな」
「?」
封筒の中味は、コピーした紙っぺらが一枚入っているきりだった。
コピー用紙を広げて見る。
「夫 富沢久志
妻 美千代
養子 靖男(旧姓畑中)」
「戸籍抄本の写し! 畑中さんなんて、うちの親戚にはいない」
以前、学校の課題で、「ルーツを探る」というのがあって、その時に途絶えた家も含めて、あらゆる苗字をピックアップしたが、畑中なんて家はなかった。