キケンなアイツとの生活
***


「ねぇ、楓太(ふうた)…。わたし、愛梨ちゃんに嫌われたかな…?」
「いや、そうじゃないと思うよ。実はさ、今日の食事会のこと昨日言ったんだ…」
「えぇっ!?ウソでしょ?」
「楓太さん、それはダメだよ…」


さすがにオレも驚いてしまった。


オレはもう、成人過ぎたオトナだし、母さんの人生だ。


新しい恋愛だってすればいい。


けど、あの子はまだ17歳だ。


母親が亡くなって、まだ一年。


早いんじゃねぇの?


「オレ、見てこようか?迷わないと思うけど、心配だし」
「あぁ、冬弥くん。悪いね。愛梨、方向音痴なんだよ。トイレには行けても、この部屋まで辿り着けないかもしれないからさ」
< 15 / 167 >

この作品をシェア

pagetop