キケンなアイツとの生活
パパに呼ばれ、わたしはさっきまで座ってた席へと座った。


でも、見れない…。


向かいに座ってる冬弥さんのことが…。


ただのオンナ好き……そうだよ、誰に対してもそうなんだっ。


今回たまたまわたしがココにいたから、相手にされただけ。


パパの子供がわたしじゃなくても、同じことをしていたはず。


「愛梨って、カワイイよね」


は?


今の声はパパでも、もちろん千夏さんでもなく……冬弥さんだ。


思わず俯いてた顔をガバッと上げると、頬杖をついて微笑んでる冬弥さんと目が合った。


「ちょっと、なに言いだすの。冬弥」
「ん?いや、だってさ。ここに来た時は、もっと警戒してただろ?それが解けるとお腹減ってあんな音出すなんてっ、ククッ…」
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