【完】恋のキューピットは山田君!
「俺がまともじゃないみたいな言い方す
んな」
「えっ、山田君は自分のことまともだと
思ってるの……!?」
「いや、何に驚愕してんだよ」
失礼な奴だな、と山田君が睨む。
でも山田君の事だから、チョコレートを
貰えた事を自慢するかと思ったんだもん
。
「それよりお前、間際になって怖じ気づ
いたりすんなよ」
「う゛……」
「さすがの俺も、今回は手伝わないぞ」
そうだよね。
さすがに告白まで山田君に頼るわけには
いかないよね……。
「が、頑張るよ、私」
「おう、頑張れよ」
そう言って微笑んだ山田君が、どこか。
すごく寂しそうだったのは──……気の
せい、だろうか。