【完】恋のキューピットは山田君!
「あの、先輩」
部活も残すところ、あと30分程となっ
た頃。
私は、意を決して先輩に話かけた。
「ん?どしたの、美姫」
「あの……今日、一緒に帰りませんか?
」
「ん?いいよー」
……毎回思うんだけど、先輩って、誘え
ばほとんどオッケーしてくれるよね。
別に良いんだけど、こうもあっけないと
ちょっと拍子抜けするというか……。
まあ、結果オーライって事でいいか。
「じゃあ、着替えたら、門の所で待って
て下さい」
「了解~」
ふう、と一息ついてから、そこから立ち
去る。
……駄目だ。もうドキドキして、部活ど
ころじゃない。