【完】恋のキューピットは山田君!





今日で、私の片想いは終わる。



どんな結果になっても、今日で終わる。
全部、終わるんだ──……。



部活が終わり、更衣室から出ると、そこ
には山田君が立っていて。



「……頑張れよ」



山田君はそう言うと、「それだけだから
」と言って、私に背を向けた。



そんな山田君の耳が赤かったから、私は
思わずクスッと笑ってしまった。



山田君……照れてるの?



「ありがとう、山田君」



恋のキューピットとして、今までで一番
ふさわしい言葉だったんじゃない?



山田君、頑張るよ、私。



頑張るから……お願い。



私が山田君に結果を報告するまでは……
消えないで。





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