My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ
こうやって普通に会話を切り出してくれる様になったし
表情も少しづつだけど柔らかくなった
それが、ものすごく嬉しくて
毎日夜が待ち遠しい
でも――
俺の心の中心にある想い
確固たる位置である想い
ふとした瞬間、溢れる様に俺の心の中に押し寄せてくる
あの風が―――
「ヴェントスでも、同じ月が昇っているのかと思って」
「――」
「でも・・・同じ月を見ているのに――まるで違う」
美しく輝く月を見ながら、そう呟く
天にある月は今日も変わらず美しく輝いている
風の強く吹く、あの丘の上でいつも眺めていた月と同じはずなのに
まるで違うものの様に感じる
そう思う度に、帰りたいと思う
強く