My Precious ~愛する人よ~ Ⅰ
「――・・・アレンは、帰りたいのか?」
そんな俺の気持ちを読んでか、ソフィアが小さく問いかけてくる
その声を聞いて、月を見つめていた視線を下ろす
いつものアーチ型の建物に腰かける俺の隣に立って
じっと俺を見つめているソフィア
その姿は、あの空に輝く月と同じ様に
今日も変わらず、美しく輝いている
「ソフィアは、この国が好きか?」
「――当り前だ」
急にそんな事を言いだした俺を訝しげに見つめる彼女を見て、クスクスと笑ってしまった
「なぜ笑う」
そんな俺を見て、より一層表情を硬くするソフィア
笑いを噛み殺そうとする俺を、じっとりした顔で見つめている