綴られた恋物語
俺には彼女がいる。
学校の中じゃ5本の指に入るくらい可愛い。正直俺にはもったいない。
そんな彼女、河野夏実と付き合えたってのはマジで嬉しくて。
一緒に帰ったりとかしてたんだ。
…最初の頃は。
俺は一応バスケ部のエースという肩書きがある。
だからサボって帰ろうとする俺を見逃すわけもなく、
最近じゃ幼馴染でバスケ部のマネである
山本芽衣がわざわざ俺たちのクラスに来ては、俺の腕を引いて部活へ向かう。
部活の前だけじゃなくて、
家が同じ方向なのを理由に2人の間に割って入ってくるようになった。
俺は夏実といたい。
ただそれだけなのに、
どうしてこうなるんだ…。
夏実は優しい。だから何も言わない。
夏実には笑っててほしいのに、
悲しいカオをさせてしまう。
それに今日も…。