綴られた恋物語
私は大嶋太樹の幼馴染。
小さい頃からずっと一緒にいて、私が恋に落ちるのに、時間はかからなかった。
誰よりも近くにいた。
だから彼も私を選んでくれるって、疑わなかった。
でも現実はそうでもなくて。
高校に入って彼はバスケ部のエースとなり、私はマネになった。
そして2年の夏、2人は付き合い出した。
なんで?どうして?って思ってた。
ずっと近くに、私が、私だけがいたのに。
そして思ったの。
奪っちゃえばいいんだって。
彼の瞳に映るように毎日を過ごした。
そうすれば彼も私だけを見てくれるって思ったの。
本当はそんなことないって分かってた。
彼が好きなのはあの子で、私じゃないんだって。
でもね、
諦められないくらい、
私も彼が好きだったの。