キスから始まるセカンドラブ
もう!!何なの!!なんでこんな甘い同棲生活の初日に見ず知らずの男に二回もキスされなきゃいけないの。信じると言ったにも関わらず、そんな捨て台詞と共に軽くリップ音を鳴らしてまたキスされた。そのあとすぐに離れてくれたけれどやっぱり早く智人さんに連絡したい。

「一緒に住むなんて冗談じゃない」

彼が離れた瞬間、一目散に携帯を取りに走る。頭の中に警察への通報が過ったけれどとりあえずまずは事実確認と私が安心したくて智人さんに電話を掛ける。

「おかしいな。なんで出ないんだろう」

電話越しに聞こえてくるのは一番聞きたい智人さんの声ではなく、機械音と留守番電話の声。切っては掛け直し。また切っては掛け直しするも同じことの繰り返し。

「どうして、出てくれないの」


智人さんに会いたい、声が聞きたい。早く安心させてほしい。もうあの人が誰でもいい。智人さんさえいてくれたらいいの。お願いだから電話に出て。携帯を握りしめ、ポタリポタリと床を濡らす私の涙。それは止まることもなく絶えずポタリポタリと落ちる。

「・・・泣いてんのか?」

「放っててください。あなたに関係ないでしょ。もう、私のことは放っておいてください」
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