キスから始まるセカンドラブ
顔を逸らそうとする奈々の両頬を固定するように包み込む。なあ、奈々。俺が間違ってなかったら自惚れてもいいか?

「・・・俺のこと、聞いたんだろ?」

「・・・はい」

「なのに、待っててくれたんだ」


俺が包み込む手にそっと奈々が自分の手を重ねた。


「最初はやっぱり騙されたと思いました。でも、全部それが私のためにしてくれていたことだって知って嬉しくて嬉しくて・・・私・・・」



「奈々・・・俺のこと、好き?」



「・・・迷惑だってわかってます。でも、気づいてしまったんです。私が本当に好きなのは洸汰さんだって。智人さんのことは・・・『彼氏』だから好きでした。でも、洸汰さんのことは、本当に好きになってしまったんです」



「奈々・・・キスしたい」



「や、やだ。あの子に触れた唇で同情なんて・・・」
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