君想歌
夜着の帯に挟んでおいた護身用
クナイ二本は原田と永倉を襖へ
縫い付ける。


「人が寝ているところを。
わざわざ押しかけ。
あまつさえ襖を外し……」

ゆらりと立ち上がった和泉は
刀をスラリと抜くとフフフと
不敵に笑う。

「やべ」

さも楽しそうに笑う和泉は
獲物を見つけた肉食獣そのもの。

冷や汗を流しながら和泉を
見上げる二人。

閻魔様を召喚してしまったと
ガタガタ震える。


瞬間、叫び声にも似た大声が
弾丸の如く和泉の口から出る。

「私は男と比べたらチビだ!!
胸はサラシを巻いてるから
小さく見えるんだ!!
人並み以上の大きさは
あるわぁぁぁあっ!!」



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