君想歌
*土方歳三*

副長室に敷かれた布団に
和泉を寝かせ。

俺は文机の前に座り
墨をすり始める。


羽織を畳もうとしたが
和泉が強く握ってたせいで
途中で諦めた。


斎藤に男に連れられ部屋に
入ったと報告を受け。


朝になるまで気が気じゃ
無かった。


朝、俺はもう少し早くに
あの部屋に行った。


悲鳴に似た声は和泉が
嫌な夢をみた時と似ていた。


俺はそこで立ち止まった。


理由?


アイツが。

和泉を落ち着かせれるか
確かめるためだろうが。


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