Bussiness Trip
――― ウィーン。
突然の機械音に見上げると、天井にゆっくりと鏡が現れる。
「わあ、すごい、おもしろーい、こんなのもついてるんだぁ」
雪乃がはしゃいだ声をあげる。
「こら、遊ぶなって」
俺はベッドの頭の方にあるスイッチを止めようと、ベッドに膝をついて手を伸ばす。
膝をついた位置が少し手前過ぎた。
微妙にスイッチに手が届かない。
無理して手を伸ばそうとした時、ベッドについていた左手が滑った。