捨てる恋愛あれば、拾う恋愛あり。
 



ふと目覚める。

見慣れない景色に、ゆっくりと身体を動かすと。


「……!」


……すぐ近くには惣介さんの寝顔があって。

ここは惣介さんの隣だと気付いた。

気持ちよさに身を任せた後、私はいつの間にか眠ってしまっていたようで。

いつもは感じない身体の違和感にドキンと胸が跳ねる。

……心だけじゃなくて、身体も。

惣介さんと繋がったんだ……。

きゅうっと胸を締め付けられるような嬉しさを感じながら、目の前のふわふわの髪の毛を触りたくなって、身体を捻らせて手を伸ばす。

ふわっと触れた時。

……眩しそうにして、惣介さんが目を開けた。


「……ん、琴音さん……?」

「!!あっ、おっ、おはようございますっ!」


私はイケナイことをしている気がして、慌てて惣介さんの髪の毛から手を離す。


「おはようございます……。動かれると寒いです。こっち、来て」

「へ?……ひゃ……っ」


するりと私の肌を滑って、惣介さんの腕が私の身体に絡み付く。

 
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