捨てる恋愛あれば、拾う恋愛あり。
*
ふと目覚める。
見慣れない景色に、ゆっくりと身体を動かすと。
「……!」
……すぐ近くには惣介さんの寝顔があって。
ここは惣介さんの隣だと気付いた。
気持ちよさに身を任せた後、私はいつの間にか眠ってしまっていたようで。
いつもは感じない身体の違和感にドキンと胸が跳ねる。
……心だけじゃなくて、身体も。
惣介さんと繋がったんだ……。
きゅうっと胸を締め付けられるような嬉しさを感じながら、目の前のふわふわの髪の毛を触りたくなって、身体を捻らせて手を伸ばす。
ふわっと触れた時。
……眩しそうにして、惣介さんが目を開けた。
「……ん、琴音さん……?」
「!!あっ、おっ、おはようございますっ!」
私はイケナイことをしている気がして、慌てて惣介さんの髪の毛から手を離す。
「おはようございます……。動かれると寒いです。こっち、来て」
「へ?……ひゃ……っ」
するりと私の肌を滑って、惣介さんの腕が私の身体に絡み付く。