捨てる恋愛あれば、拾う恋愛あり。
 

「……ん~、やっぱり、コンタクトの方がいいんですかねぇ……」

「え?」

「いや、メガネ外すと視界悪くなりますし……琴音さんのあんな場所やこんな反応が見えにくいんですよねー。もったいなさすぎて……はぁ」

「!!」


惣介さんの口から出てきたとんでもない発言に私は言葉を失う。

っていうか、私が惣介さんの温かさや鼓動に嬉しさを噛み締めてた時に、そんなこと考えてたの!?


「……でも、コンタクトは目が痛いから嫌いなんですよね」

「え?そうなんですか?」

「目に物を入れるなんて、怖いじゃないですか!でも、外回りする時はコンタクトしろと言われていて仕方なくしてますけど、本当は嫌で仕方ないんです。でも……琴音さんに関しては頑張れる気がします」

「!が、頑張らなくても結構です!」

「いえ。ここは頑張るべきところです!」

「!……ぷっ」

「!」

「それ可笑しいですよ、ふふっ。……惣介さん、コンタクトが怖いなんて、かわいすぎます」

「……それ、嬉しくないです」

「誉めてるんですよ?……ひゃっ」


私はびくんっと身体を跳ねさせる。

その原因である惣介さんを見るけど、当の本人は何もないような表情で私のことをじっと見ている。


「……そ、惣介さん?あの、手が……」


それ以上下がったら危ないところに触れてますけども……。

むずむずする……。

 
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