【完】恋の太陽、愛の月
「・・・は?」
僕は咲夜の言葉に唖然とした。
意味が分からなくて。
こんなにも僕は変わったのに、どうして変わっていないと言えるのだろう。
口調だって変わった。
一人称だって本当は"俺"だ。
考え方も、ひなを手に入れる方法も、全部卑怯だ。
転校する前の僕なら純粋にひなに恋をしているだけだった。
諦めることだって考えた。
こんな僕が変わっていない?
「変わってないよ太陽は全然」
「馬鹿じゃねぇの」
「馬鹿は太陽だ」
「・・・」
「何勝手に自分が変わったとか思ってるんだよ。ただ喋り方と一人称をごまかしてるだけだろ」
「ごまかしてなんかねぇよ。これが本当の俺だ」
「何が太陽で、何が太陽じゃないとか。何が俺で、何が俺じゃないとか。そんなの初めから選択肢になんてないんだよ」
ずっと探し続けていた答え。
「俺は・・・僕じゃない。僕は・・・本当は俺で・・・」
「訳の分からないこと言ってきたと思ったら、本当に馬鹿だな太陽は。あと、俺は優しくもないし・・・ひなたも好きじゃない」
「・・・嘘だ」
「本当だ」
「嘘だ!!」
咲夜がひなを好きじゃないなんて嘘だ。
じゃなきゃ僕は卑怯じゃなくなってしまう。
僕は僕のままじゃないか・・・!