【完】恋の太陽、愛の月
【楓side】
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……
…
「あ、あれ?ひなたさん!二人がいないよ?」
「え!?あ、本当だ・・・。なんでだろ」
「多分置いてきたんじゃないかと・・・」
「あははっ・・・やっばい」
もう二人で何個アトラクションに行ったのかも覚えてない。
でもこの人。
三井ひなたさんは、先生と自分の彼氏の存在を忘れて私に向けて笑顔を見せていた。
・・・正直言って、先生が好きな人を私は好きになれないと思っていた。
むしろ思う存分嫌なところを見つけて思い切り嫌いになってやろうと思っていた。
先生の恋敵の朝比奈太陽って人は思う存分嫌いになることができた。
車の中でのあの話。
話の内容は最初意味が分からなかったけど、きっと先生に何か理由があって教師の夢をあきらめたんだと思う。
なのにあの言い方。
すごく棘があって、本当に友達で幼馴染なの?って思ったくらい。
でも・・・。
ひなたさん。
貴女は・・・。
「まぁいっかぁ笑!あの二人なら!!・・・そうだ!どうだった?今まで乗ったアトラクション!私のおすすめ乗りきっちゃったんだけど・・・」
「・・・すごく、楽しかった」
「でしょ!?よかったぁ」
嫌いになるどころか、どうしたらこんなにいい人ができるの?ってくらい素敵な人だった。