ヒールの折れたシンデレラ
「また勝手に一人で考えて自己完結してる?俺と結婚するのは千鶴に決まってるだろう?」

思ってもみなかった言葉に千鶴は口をぽかんと開けたままだ。

顔をのぞかれて千鶴を我に返る。

「な、何をいってるんですか?私にはそんな資格ありません」

「俺と結婚するのにどんな資格がいるの?」

おどけたように聞いてくる宗治だったが千鶴は真剣だ。

「私は宗治さんのことをあの絵のために利用しようとしました。宗治さんだってあんなに怒ってたじゃないですか?」

「確かに怒っていたよ。だから君を傷つけるような態度をとってしまった。それは謝る。でも距離をおいたのは怒っていたからじゃない。君を常務の手から守りたかったんだ」

耳に髪を優しくかけられる。

「どうして話してくれなかったんですか?」

「だって千鶴は隠し事できないでしょ?なんでも顔に出ちゃうし。まだいろいろ調べている最中なのに正面切って乗りこんでいきそうだったし」

確かに宗治の言う通りかもしれない。

しかし千鶴が気になることはこれだけではない。
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