Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
近すぎると落ち着かなくなるが、見守ってもらえると安心する。遼太郎にとって、みのりはそういう存在だった。
「私が行かなくても、他の女の子とか誘えばいいじゃない。」
みのりがそう言うと、二俣は顔を少し赤くした。
「いや、もう俺の彼女は来る予定なんで…、他の子誘うと何かと問題が……。」
みのりはニヤリと、笑いが漏れてくるのをかみ殺した。
「へぇ?なんだぁ、二俣くん。彼女いるんだ?何年生?」
二俣は首の後ろを掻きながら、顔をますます赤くする。
「いや、この学校じゃなくて、御幸高校の2年生なんです……」
「ふ~ん…。でも、二俣くんが誘うんじゃなくて、狩野くんや衛藤くんが誘えば問題ないんじゃないの?」
急に話を振られて、遼太郎と衛藤は顔を見合わせた。初めから、そんな気はさらさらなかったという感じだ。
「女の子が難しいなら、他の先生に来てもらったら?悠木先生なんてどう?」
悠木は、今年新卒の国語講師。2年部なので3年生の授業にはいっていないが、小柄で可愛らしい感じで、そして何といっても若く、男子生徒に人気があった。
三人は悠木の方をチラッと見遣ったが、別段興味もなさそうに、
「だって、あの先生とは、話したこともねーし。」
と、まだみのりが応援に来ることにこだわっている。