Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



 水色の洋服の子の方が、こちらを気にしている感じだったので、てっきりみのりはその子だと思ってしまった。


 二俣の彼女は、いかにも彼のような力強い男が好きになりそうな可憐な少女だった。遠路はるばる応援に来るくらいだから、この子も二俣のことが大好きなのだろう。

 それに、この二人の女の子には見覚えがあった。きっと6月の試合の時にも見かけたのだと思う。


「ふうん…。いいなぁ、彼女が応援に来てくれるなんて。」


 みのりはしみじみと言い、遼太郎を見上げる。


「狩野くんも、彼女がいればよかったね~。」


 からかわれているのが分かった遼太郎は、


「俺は、先生が来てくれれば充分です。」


と、かわした。
 みのりの腫れた目元が、優しげに細くなる。


「あら、狩野くん。お世辞の勉強もしてるみたいね!」


 みのりが遼太郎の背中をポンと叩くと、土埃があがった。


 試合が終わった後の遼太郎からは、この土埃と汗と、やはり太陽の匂いがした。


 もうしばらく、みのりはこの青春の匂いを感じていたかったが、向こうでは生徒たちが着替えを始めている。


「今日は優勝おめでとう!それじゃ。」


 そう言うと、みのりは再びサングラスをかけた。



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