Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
当の遼太郎は、先ほどみのりが配布した秋季休暇の課題を開いて、すでに取り掛かっていた。こうやって休み時間に、寸暇を惜しんで勉強をしているらしい。
その横で、二俣は大きい弁当箱を開いて、早弁の真っ最中だ。
「ねえねえ、だったら、先生。先生の家に遊びに行ってもいい?」
「あーそれ、いい!私も行きたーい!」
宇佐美と平野は、声をそろえてみのりに迫った。
「ええー!?本気で言ってるの?」
みのりはうんざりと引き気味に、確認する。
「もちろん!行きたい、行きたい!!」
二人はみのりのうんざり顔も物ともせず、あきらめずにみのりに迫った。
これだけの根性が、答案用紙からも感じられたらいいのに……と、みのりは思ってしまう。
「うん…。じゃあ、しょうがないなぁ……。いつ来るの?」
「先生、忙しいんなら、先生の都合のいい日に行くよ!」
「あ、ねえ!先生の作ったご飯食べたーい!お昼ご飯食べさせてー♡澄ちゃんが、先生の料理はおいしいって言ってたからー。」
「は……!?」
――澄ちゃん!そんなこと生徒に言ってんの!?
この二人の強引さには辟易するが、生徒のことをいろいろ知りたい気もするので、みのりはとりあえずは了解した。