Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



 でも、チームのメンバーの誰もが、二俣のような能力の持ち主ではない。きちんと弱点を分析して、それでもって練習しなければ、なかなか実力は付かない。それを、みのりから言われた日本史のノートづくりで遼太郎は体得していた。
 それはラグビーだけではなく、他教科の勉強にも役立っていた。


「それが、関係あるんだな。」


 ふふんと鼻を鳴らし、得意そうな顔で遼太郎は笑った。


「よく解らんけど、みのりちゃん、すごいな。」


 二俣が感心して言うと、自分の好きな人を賞賛された遼太郎は、もっと嬉しくなる。


「うん、先生はすごいよ。」


と、優しげな表情になって相づちを打った。

 この表情を見て、二俣は何か直感で感じ取ったのか、別の話題を持ち出した。


「そう言えば、遼ちゃん。小泉智香、フッただろ?」


 いきなり二俣にその話を持ち出されて、遼太郎は腰が抜けそうになった。
 『何で知ってるんだ?』と言わんばかりの顔で、二俣を見返す。


「沙希が言ってたんだよ。『狩野さんに智香ちゃんがフラれた。』ってね。『好きな人がいるから、付き合えないって言われたみたい』って。」


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