Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
若いとこんなに、何にでも感動できるものなのか……。それとも、年を取るにつれて、こんな感覚を忘れてしまったのか……。
ちょっとギャップを感じてしまうみのりだった。
「え、検地帳って何だっけ?」
平野がそう言ったので、みのりは眉を寄せて口を尖らせた。この平野は、この前の期末考査も全県模試も、それはもう惨憺たる結果だったから、知らなくても無理はないのかもしれない。
「……知らないの?検地帳。中学校でも習うでしょ?」
みのりに睨まれて、平野は慌てた。
「ええと、ええと、そうそう、あれよ。……太閤検地。違う?先生?」
「うん、まあ。検地帳と言えば、それよね。でも、これは江戸時代のものだから。太閤検地の検地帳は博物館にあるくらい貴重なものなのよ。」
「へええ~…。」
平野も宇佐美も、口をそろえて感心する。普段の授業でもそのくらい感心してくれれば眠たくならないのに…と、みのりはため息を吐いた。
それはそうと、みのりは、普段の制服姿からは想像もできないこの二人の姿に、驚いていた。
たかだかみのりの家に来るくらいのことなのに、二人はまさに今の高校生を体現しているように可愛く着飾っていて、その若々しさがまぶしいくらいだ。
生徒と比べても意味のないことだけど、たとえ仕事でない日でも、みのりにはこんな格好はとてもできない。