Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「あのレフリー、今日は舌を巻かせてやろうぜ。」
二俣が、ニヤリと遼太郎に笑いかける。
「俺とスタンドの遼ちゃんが揃って、この仲間だったら無敵だぜ!」
カラカラと二俣が笑うので、「その自信はどこからくるんだ!?」と、遼太郎は拍子抜けして笑えてきた。
もう一度みのりへと目をやると、みのりもこちらを見ていて目が合った。みのりはにっこりと笑い手を振って、唇が「がんばって」と動いている。
その瞬間、心のざわめきは吹っ飛び、遼太郎の体にやる気と力が充填された。二俣が言うように、「よしやるぞ!」という気持ちになってきて、顔がほころんだ。
遼太郎に手を振って、リラックスした表情を見て取ったみのりは、安心して観客席の階段を上って座席を探した。
「あの、仲松先生ですか?」
また声をかけられて、みのりは振り返った。今度は中年の女性だ。
――あ……!
顔を見て、みのりは直感した。
切れ長の優しげな目。遼太郎の母親だ。
「狩野遼太郎の母です。仲松先生には、遼太郎がとてもお世話になっているようで、ありがとうございます。」
深々と頭を下げられて、みのりは恐縮した。