Rhapsody in Love 〜約束の場所〜




「おいしかったです。ありがとうございます。」


 遼太郎から受け取ったお茶を手に、みのりは満足そうな笑みで頷いた。


「それで?頼みたいことって何?」


と言いつつ、みのりは無意識に手に持ったコーヒーカップを口に運ぶ。

 同じ右手で持ち手を持ったことに、遼太郎は気が付いて、目が釘付けになった。


――お、俺も先生と間接キスか……!?


 何も言いださない遼太郎を、みのりは不思議そうに椅子に座ったまま見上げている。


「…狩野くん?」


「あっ、あの、先生。学校の新聞って、何を取ってるんですか?」


 心臓はバクバク言っていたが、遼太郎はかろうじて本題を告げることができた。


「新聞?」


「朝読新聞は学校にありますか?」


「うーん、どうだったかな?見た覚えがないんだけど……。」


と、みのりはコーヒーカップを机に置いて、立ち上がった。

 給湯室に向かうと、そこのスタンドに置いてある新聞を確かめる。


「ああ、やっぱり。毎朝と日々と、県民新聞しかないわね。」



< 382 / 743 >

この作品をシェア

pagetop