Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「おいしかったです。ありがとうございます。」
遼太郎から受け取ったお茶を手に、みのりは満足そうな笑みで頷いた。
「それで?頼みたいことって何?」
と言いつつ、みのりは無意識に手に持ったコーヒーカップを口に運ぶ。
同じ右手で持ち手を持ったことに、遼太郎は気が付いて、目が釘付けになった。
――お、俺も先生と間接キスか……!?
何も言いださない遼太郎を、みのりは不思議そうに椅子に座ったまま見上げている。
「…狩野くん?」
「あっ、あの、先生。学校の新聞って、何を取ってるんですか?」
心臓はバクバク言っていたが、遼太郎はかろうじて本題を告げることができた。
「新聞?」
「朝読新聞は学校にありますか?」
「うーん、どうだったかな?見た覚えがないんだけど……。」
と、みのりはコーヒーカップを机に置いて、立ち上がった。
給湯室に向かうと、そこのスタンドに置いてある新聞を確かめる。
「ああ、やっぱり。毎朝と日々と、県民新聞しかないわね。」