Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
経験のなかった彼が、スタンドオフを任されるようになるまで、一体どれだけの努力をしたのだろう。きっと遼太郎のことだから大変な努力をしたのだと思うが、どんな努力をしたのかは、みのりには想像もできなかった。
そうしている内に、6時になったとマネージャーが知らせると、休憩に入った。選手たちはマネージャーの用意していたスクイズボトルを手にとって、水分を補給する。
みのりは遼太郎がすぐに来てくれると思い込んでいたのだが、13番の方のセンターの選手と話をしていて、なかなか来てくれなかった。
マネージャーはいろいろ忙しく動き回り始め、部外者のみのりはポツンと取り残された。
みのりの疎外感がますます高まってしまった時、
「みのりちゃん、何してんの?」
と、二俣の声が聞こえた。
振り向くと、向こうから仔犬が飼い主のもとへ駆け寄るように、二俣がみのりへと走り寄ってくる。
「うん、この新聞記事、そこの図書館でコピーしてきたから、ついでに狩野くんに渡そうと思って…。」
と言いながら、みのりは内心ちょっとホッとしていた。
二俣はみのりの手にあるファイルに挟まれた新聞のコピーを見て、大声を出す。