Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
さすがにプロが撮っただけあって、眼光の鋭さから躍動する筋肉まで、ラグビーをするときの遼太郎の魅力を、本当に余すところなく写し出された写真だった。
「あ、ありがとうございます。」
照れくさそうな表情をして遼太郎が礼を言うと、みのりはただ微笑んで返した。
「これ、どこに置いておこうか?また、雨が降って濡れてもいけないし。」
と、みのりがコピーをファイルに挟み込みながら訊くと、
「じゃ、俺のバッグに入れてください。」
と、遼太郎は部室の方へと誘った。
遼太郎が部室に入って、自分のバッグを出してくるのを、みのりは入り口で待った。
入口の所に置いてあるパイプ椅子の上に、カンタベリーのスポーツバッグを置いて、遼太郎がそのファスナーを開けると、みのりはその中にファイルを差し入れた。
入れる時の一瞬だったが、ペンケースや配布物に紛れて、自分があげた日本史の用語集があるのを見つけて、みのりの心がほんのりと温かくなる。
「それは?」
みのりの脇に挟まれたもう一つのファイルに、遼太郎は気が付いて訊いた。
「これは、同じもの。私も記念に持っておきたいから。」
少し恥ずかしそうにみのりがそう言うと、遼太郎も同じように恥ずかしそうな顔をした。