Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



「くそ――っ!!どうやったら、これ、消せるんだよ!」

「どうやったら…って。」

「書き込んだ本人か、サイトの管理人だったら消せるんじゃない?」


 二俣たちが色々と言い合っているのを制するように、遼太郎は口を開いた。


「このことは…、仲松先生には絶対に言うなよ!」


 そう宣言するように言って、宇佐美と平野、二俣を見回した。三人はその迫力に気圧されて、無言で頷いた。

 一人ひとりに目を合わせてそれを確認すると、遼太郎は教室へと入り、二俣はそれを追いかけた。


 宇佐美と平野は顔を見合わせる。


「…今まで、みのり先生の方が狩野くんを気に入ってると思ってたけど…。」

「ありゃあ、狩野くんの方がかなり…先生に惚れてるね…。」


 それから、1限が始まるまで、二俣は宇佐美たちとスマホを覗き込み、頭を寄せ合って何やら話をしていた。

 遼太郎も、これまで全くと言っていいほど見たこともなかった学校の裏サイトを、自分のスマホで見てみた。すると、すでに新しい書き込みがされている。


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