Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



 だけど、あの時のみのりは高熱で判断力も鈍っていた。自分がもっと気を付けていなければいけなかったのだ。
 みのりを守りたいと思っているにも関わらず、こんな状況になってしまった責任を感じて、遼太郎は歯ぎしりした。


 自分もこのサイトに投稿して、問題の書き込みを消してくれるよう頼んでみようか。それとも、先ほど二俣たちに説明したように、事実を書き込んでみようかと、遼太郎は考えを廻らせた。

 しかし、当事者の自分がそうすることは、この裏サイトの罠にはまり、投稿者たちの格好の餌食となることだ。


 ページを更新してみると、また新しい書き込みがある。気が重いが、見ずにはいられなかった。


『誰が、こんな書き込みした!?今すぐ上の書き込みを消せ!!あの日、先生は俺らと食事をして、その後体調が悪くなったから、狩野が送っていっただけだ。それをこんな書き方する奴は、絶対許さん!上の書き込みを真に受けて、俺のみのりちゃんと親友の狩野を中傷する奴は、俺が許さん。覚えとけ!!!  3年1組 二俣』


『誰が書き込んだのかは、いろいろ調べたらすぐ分かるよ。仲松先生ほど熱心な先生はいないし、狩野くんほど真面目な生徒もいないのに、そんな人たちを中傷するなんて、自分が醜い人間だって言って回ってるみたいなもんよ。だから、早く消しなさい。私だって、絶対に許さない。 3年 宇佐美』


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