Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「何、大きな声出してるの?外まで聞こえるわよ。今日はお参りが多いんだから、気を付けてよ。」
その時、喜代美がやってきて、険悪なムードを中和してくれた。
姉弟は「そっちが悪い」と言わんばかりに、睨み合って目を逸らす。
「…さて、お父さんがお昼の休憩をとるから、みんなでお雑煮でも食べましょうか。」
夜明け前からずっと忙しくしているので、家族で年賀のお節料理を食べるのは、夜になってからだ。
みのりは溜息をついて、コタツを立った。
「隆ちゃん、お餅何個?」
台所からみのりの声が響く。
「2個。」
隆行はそう言いながら、年賀状を脇に押しやり、コタツの台の上にあった元旦の分厚い新聞を開いた。
一方、遼太郎の年末年始は、テレビに釘付けになってのラグビー観戦に明け暮れていた。
県大会の決勝戦で戦った都留山高校には覚えている選手が何人かいて、頑張ってほしいと思っていたけれども、あっけなく2回戦で敗退してしまった。
その試合を観るにつけても、同じ高校生とは思えないほどの全国のレベルの高さに驚嘆し、引退したにもかかわらず良い刺激をたくさん受けた。
年明けは恒例のラグビー 部のOB会があって、その後はラグビー部もゆっくりと正月休みを取り、初練習が行われたのは、明日から学校が始まる7日になってからだった。