Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
感慨などとは程遠く、違った意味で緊張が高まっていく。
以前、二俣から訊かれたように、「いつ、どこで、どんなふうに」みのりに告白するか。遼太郎の頭の中ではめくるめくシュミレーションがなされていた。
式の後には、教室で担任から卒業証書を渡され、その後はLHRとなり担任や副担任から訓話があり、配布物などを受け取って帰ることになる。
みのりは式の後は、片付けなどがあるだろうか?
午後は授業がないはずなので、もしかして休みを取って帰ってしまうかもしれない。…とすれば、タイミングとしては、LHRが終わった後がいいだろうか…。
しかし、LHRの後には、有志の女子たちが、担任や副担任を交えての謝恩会を計画しているらしかった。果たして、その間抜けられるだろうか。
――こんなことなら、昨日先生に、話があるから帰らないでほしいと、伝えておけばよかった…。
遼太郎は、自分の計画性のなさを改めて痛感して、ガックリと肩を落とした。
というより、人を好きになるのは初めての経験だから、自分の気持ちを伝えること一つとっても、何をどうしたらいいのか……そういうことさえ、遼太郎には判断が難しかった。