Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



 遼太郎は職員室の入口を振り向いて見たが、既にそこにはみのりの姿はなく、軽い落胆と焦りが遼太郎を襲う。

 でも、この女子の言うことを無視するわけにもいかず、しょうがなく付いて行くことにした。


「狩野先輩見つかったよ!今からそっち行ってもらうから。」


と、女子の一人が携帯電話を取り出して連絡している。


 連れて行かれたのは、人気のない図書室。
 日本史のレポートを書くのに数回訪れたくらいで、ラグビーに明け暮れていた遼太郎にとっては、 あまり縁のない場所だ。


 そこには、ユウちゃんという名であろう女の子が、一人で待っていた。顔を見てみても、遼太郎の記憶には残っていない子だった。


 遼太郎を連れてきた二人の女子は、遼太郎を図書室へ迎え入れると、その背中を押してユウちゃんの前まで行き、自分たちは出て行ってしまった。

 閲覧用の机に着いて腰かけていたユウちゃんは立ち上がり、緊張した面持ちで遼太郎に向き直る。


――こ、このシチュエーションは、もしかして告られるのか…?


 思ってもみなかった展開に、遼太郎は体をこわばらせた。
 どうやってこの状況を切り抜けるべきか、遼太郎は考えようとしたが、困惑が頭の周りを締め付けていて上手くいかない 。


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