Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
早くみのりを見つけたかった。
自分も早く、この想いを打ち明けたい。
ユウちゃんの想いに触発されて、遼太郎自身の想いもますます大きくなってしまった。
自分の器では抱えきれずに、早く打ち明けなくては体の中でもう爆発しそうだった。
とにかく、職員室へ――。
そう思って階段を駆け下り、普通教室棟を横切る時に、今度は見知った顔、小泉智香に出会った。
知らない間柄ではないので、これまでも校内で出会った時には、会釈くらいはしていた。遼太郎はこの時も同じように、軽く頭を下げて通り過ぎようとしたのだが 、
「狩野先輩…!」
と、呼び止められてしまった。
やはり人のいい遼太郎は、そのまま通り過ぎることはできず、足を止めて2、3歩ほど歩を戻した。
「…あの、よかったら、ボタン、もらえませんか…?」
――また、ボタンか…?!何で、そんなにボタンがほしいんだ…?
そんな思いが過り、遼太郎の表情が 再び険しくなる。
「…あの、迷惑だったら、いいんです …。」
智香は小さな声で、頭を下げた。
「いや、いいよ。第5ボタンでいい?」
と、今度は時間を節約するために、確認してから外しにかかる。