ナンパ男との恋~最終章~
「春ちゃん、変な顔して
どうしたの?」


春樹が私の顔を
笑顔で覗き込むように見ている。



「春さんの事だから
女に優しく接すればいいのにとか
思ってんじゃないの?」


広樹が呆れたように笑い


「いや、案外
お前らが春菜から親離れすんのが
寂しいのかもしんねぇぞ?」



ほんと、こいつらは・・・・。



思わず大きくため息がこぼれてしまうけれど



「ほら、さっさと帰るぞ。
ガキどもも
最後の思い出にケンカとかしなくていいのか?」



「今まで散々しちゃったからね。
もうケンカしてくれる奴らもいないしさー」


おもしろくなさそうに
周りを見渡す広樹に


「一度殴り合ったら
仲良くなれるもんだしね」



笑顔でそう言う春樹。



「はいはい、もう~帰ろ」


3人の背中を押すように
家の方向へと歩き始めた。


ほんと、この男ら3人の話を聞いてると
何が常識で、何が普通なのか分からなくなってしまう。



けど・・・・・・


何か、こういう家族も

幸せかなとか思ってしまう私も

やっぱ・・・・おかしいのかもしれないけど。







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