地上182センチメートルを、キミと。
勿論、小春は大志に襲いかかってなどいない。
ただ、並んで歩いていただけ。
「ヤダなー。 ワタシも今までこんな風に思われてたのかなー」
繭が困った様に笑った。
・・・・・・・何が嫌だと言うんだ。
嫌なのは、襲いかかる巨人扱いされている小春の方だ。
「・・・・・・・何がイヤなん??」
「だって、小春といると自分の小ささが際立っちゃうから」
繭が可愛く口を尖らせた。
なんて可愛いのだろう。
なんてあざといのだろう。
繭の言い分が『小さい自分は可愛いでしょう』にしか聞こえない。