可愛い彼にはご注意を!




「まぁ、結婚式はおいおいやると思うけど・・・。
柚亜は社長のことが好きなの?」




沙希に言われて私は言葉に詰まった。


だって、その問いにうんと頷ける自信が無いから・・・。



私は今まで、恋愛というものをしたことが無い。


したと思ったらそれは憧れでしかなくて、違うものだというのも思い知った。



だから、結婚するとかはきっともっとずっと先のことになるだろうと思っていたのにいきなりだから、正直実感がない。


それに、蓮はいい人だ。



でも、それが好きという思いでは無いと思う。




「分からない。」

「分からないの?」

「うん。蓮・・・・・・社長はいい人だよ。
好きか嫌いかって聞かれたら好きって今なら答えれるよ。
昨日だって、本当に何もしなかったみたいだし・・・。
でも、これが恋かは分からない。」

「・・・・・・意外と真剣に社長と向き合ってるんだね、柚亜。」

「当たり前だよ。真剣に向き合わないと社長にも失礼だよ。」




宣言通り私に手を出さなかったのは正直、ビックリした。


もしかしたら、蓮には私よりもいい女の人がいるのかもしれないけど・・・・・・。



それでも、真剣に向き合いたいと思う。





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