その結婚、取扱い注意!
「行ってこいよ」
「えっ……?」

顔を上げた瞬間に言われて、キョトンと湊を見る。

「最後までやらなきゃな。それが社会人ってもんだしな」
「湊……」
「ちゃんと睡眠取れよ? 結婚式で花嫁の目の下にクマがあったらみっともないからな」
「湊っ! ありがとう!」

嬉しくて抱きつきたいけれど、テーブルが邪魔している。

理解のある旦那さまで私は幸せだ。

あとで思いっきり抱きつこうと心に決めた。

「ほら食えよ。冷めたらまずくなる」

湊はチーズポテトを私の取り皿の上に乗せてくれた。


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