その結婚、取扱い注意!
ほろ酔い加減でマンションのエントランスに着た時、バティック柄の茶色いワンピースを着た美里ママが片手にスーツケース、もう一方は大き目のバッグを肩から下げてエレベーターの到着を待っていた。
「美里ママ!」
私の声に振り返った美里ママは、スーツケースから離れてこちらへ駆け寄ってくる。
「ミミちゃん! 湊ぉー!」
美里ママは湊に抱きつこうと両手を大きく広げたのち、スッとかわされて唇を尖らせる。
「もーぅ! 湊ったらぁ。久しぶりに会ったのよー。いいじゃない。減るもんじゃあるまいしぃー」
「お前に抱きつかれたら、骨が折れる。それに久しぶりじゃないだろ」
「あーそうだったわね。あれから明菜ちゃんが湊、湊ってうるさいのなんの」
その会話で湊がワイシャツに口紅をつけてきた日を思い出した。
「美里ママ、旅行だったんですか?」
「そうなのぉー社員旅行ってやつぅ? バリ島に行ってきたのよ。あ、ミミちゃんお土産あるからね」
美里ママのその表情からとても楽しい旅行だったに違いないと思った。
「美里ママ!」
私の声に振り返った美里ママは、スーツケースから離れてこちらへ駆け寄ってくる。
「ミミちゃん! 湊ぉー!」
美里ママは湊に抱きつこうと両手を大きく広げたのち、スッとかわされて唇を尖らせる。
「もーぅ! 湊ったらぁ。久しぶりに会ったのよー。いいじゃない。減るもんじゃあるまいしぃー」
「お前に抱きつかれたら、骨が折れる。それに久しぶりじゃないだろ」
「あーそうだったわね。あれから明菜ちゃんが湊、湊ってうるさいのなんの」
その会話で湊がワイシャツに口紅をつけてきた日を思い出した。
「美里ママ、旅行だったんですか?」
「そうなのぉー社員旅行ってやつぅ? バリ島に行ってきたのよ。あ、ミミちゃんお土産あるからね」
美里ママのその表情からとても楽しい旅行だったに違いないと思った。