冷たい上司の秘密の誘惑
でも、誠先輩となら、オフィスラブをしてもいいかも。

なんて、キャ~!

「…おい、何気持ち悪い笑いをしてるんだよ」

…ギクッ。

気が付けば、もう定時の時間で、残っている人もまばら。

私は、山積みの書類を目の前に、残業決定。


その低い声に、ビクッと体をビクつかせ、恐る恐る振り返る。

私の後ろには、腕組みをし仁王立ちしている篠田部長がいた。


「…なんでしょうか、篠田部長」

「さっさと仕事に取り掛かれ、お前だけだぞ、毎日毎日残業してるのは」

ちょっと呆れたように、溜息をつく篠田部長。

私は苦笑いをし、頭を下げた。


「すみません、急いで仕事に取り掛かります」

そう言ってパソコンと書類を交互に睨めっこ。

・・・視線が気になり、目線だけを横に向けると、

…ぅ。なぜ誠先輩のデスクに座って仕事をしているの、篠田部長。


仕事をしている手が止まる。

「手を止めるな」

それに気づき、そう言った篠田部長。


「…あの、何で横に座って仕事をしているんですか?」

恐る恐る訪ねる。


「わからなかったら、オレに聞けるだろ?」
「エ、ぁ・・・そうですね」

思いもよらない言葉に目を丸くする。
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