極上エリートの甘美な溺愛
純太が玲華を好きだから諦めた、というのは詭弁で、結局は自分が恋愛に身を投じるだけの強い思い、玲華をずっと好きでいられるかどうか自信がない、そんな弱い感情のせいで玲華を諦めただけ。
恋愛における自分の自慢できない過去を玲華に伝え、悩ませてしまったことへの申し訳なさも含め。
将平は何度も「ごめん」と繰り返した。
そして、再び玲華に手を伸ばすと、腕ではなくその体全体を抱き寄せ、自分の胸に収めた。
玲華の首筋に顔を埋め、切なげな吐息を落とす。
「しょ、しょうへ……」
突然抱き寄せられた玲華は当然のことながら驚き、あわあわとその体を揺らしてみるが、更に将平に抱きしめられている力が強くなるだけだった。
「ど、どうしたの、将平」
「ごめん。本当に悪かった。確かに、純太に譲れるほどの愛情しか持っていなかったのかもしれないけど、もう、誰にも譲りたくないんだ。……たとえ篠田さんのようないい男や、俺より極上な男が相手でも、もう玲華を離したくないんだ」
泣いているような湿った声に、玲華の心は震える。
高校時代も、そして再会してからもずっと強引に玲華を振り回している将平の声とは思えないほど、心細い声。
そんな声に玲華の気持ちは大きく揺れて、このまま将平の体に全てを預けてしまいたいと思ってしまう。