sweet memory ~奏大side~
「俺、その香水の匂いの持ち主、誰か知ってるぞ?」
「…あっ!」
「花菜もわかった?」
「うん。きっとりっくんの香水だ」
「りっくん?」
奏大は花菜の発言を聞いて、眉間に皺を寄せていた。
そんな奏大の表情に、前に座っている創や淳平は笑いそうになるのを堪えていた。
「りっくんは私のお兄ちゃんです」
「あぁ、律か。でも、何故律の匂いが付いている?」
「それは……」
「休み時間中、律がベッタリ花菜にくっついていたんじゃねーの?なぁ、花菜?」
「あ、うん…」
そう、創の言う通りだった。
律はあのお昼休みの時間だけでなく、時間の許す限り休み時間の度に花菜の教室へ訪れ、抱きついていたのだった。
普段からスキンシップの多い律だが、今日は普段よりも抱きつかれる回数が多かった。
その為、律がいつも付けている香水の匂いが花菜につくということが起きたのであろう。
創は律の行動が手に取るように分かり、笑いながら話をしていた。