sweet memory ~奏大side~
しばらく車が走り、着いた場所はというと、そこはジュエリーショップだった。
戸惑う花菜に気付きながらも、奏大は花菜の手を取り、中へと入って行った。
「いらっしゃいませ」
「頼んでいたものを取りに来たのだが…」
「かしこまりました。こちらに座ってお待ちください」
そう言うと店員は、奏大から引換券を受け取り、バックヤードに消えていった。
待っている間、2人は終始無言であった。
奏大はこの日のために、指輪を用意していたのだが、果たしてその指輪を花菜が気に入ってくれるかどうか、緊張していたのであった。