3つのR


 一人で部屋で声を上げる。そうか、勉強ばかりだった千草もついに結婚したのね!そう思ってふんわりと嬉しくなった。パーティーか、でも何で電話なんだろう?普通は往復はがきとかじゃないの?そんな目出度い席、勿論私も行きたいのに。

 よく判らなかったけど、とりあえず今は時間がある。

 私は立ち上がって電話が置いてある居間へと出て行った。



 電話はすぐに繋がった。

『おおー!潤子!?ありがとう、忙しいだろうに電話くれて!』

 そう言って、千草の声が耳元で弾む。

 私は居間で電話を肩に挟みながら微笑んでしまった。いつだって元気な子だった。大学でさえも陸上部に入り、正月の箱根駅伝に出るのが夢だといきまいていた子だ。残念ながらその夢は叶わなかったけれど、彼女は私の友達の中でもかなり元気な子というイメージがあった。

 確か大学を卒業してからは別の大学の事務員になっていたはず。

 私は微笑んだままで、元気だよ、と返す。友達と話すのは久しぶりだった。それは心の底からの笑顔を私にくれたのだ。

 あははは!とあけっぴろげに笑う彼女が、珍しく声を潜めていったのだ。それは、例のお祝いパーティーに関して。

『あのー・・・あのね、平林君も呼んでるの。実は、ダンナが経済学部で一緒なんだよね』


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