3つのR
 

 そのメールに気付かないまま翌朝を迎えた私は、気付いた時、あらまあ、と思った。

『ジュンコさん、次の土曜日デートしようよ』

 という内容のメールだった・・・みたい。あら、どうしましょう。私はまだ寝起きのボサボサの頭のままで、ベッドに座り込む。

 普段、何てことないメールにはすぐに返していた。昨日の最後にきたメール内容がこれだったとは知らなかったわけだけど、結果的に私はまだ返信していないのだ。

 ・・・デートに誘われたメールを・・・無視、した形になってる、よね?

「・・・ああ、龍さん・・・」

 絶対拗ねてる。

 私はそう確信した。少ない数しかあってない人だけど、それくらいはわかる。今までのパターンでいけば・・・彼は拗ねているだろう。

 あの大きな体で悪戯っ子の顔をして笑う男の人は、実は結構繊細だ。私はそこに安心して笑うのだけれど、まだまだ驚くことばかりだった。あの人は、ビックリ箱のようだわ――――――――――

「えーっと・・・とりあえず」

 へ、返信しなきゃよね。土曜日?・・・あ、そうか。勤めている居酒屋が月曜日と土曜日が休みなんだって言ってたっけ。

 今週だろうが来週だろうが、今月の土曜日に予定のある日は私にはない。だから、断る理由がない、わよね?


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