ラベンダーと星空の約束
◇◇◇
[瑞希の回想]
「亀さーん
お願いがあるんだけどー。入ってもいーい?」
二年に進級する前の春休み、
僕は少しだけイライラしながら、亀さん部屋、105号室のドアをノックした。
「どうぞ」
ドアを開けると中は暗い。
窓には暗幕が引かれ、
夕方前のまだ明るい時間にも関わらず、この部屋はいつもの様に暗かった。
実は亀さんは、
見た目の爽やかさとは裏腹に、かなりのホラーマニア。
どっから入手するのか、発売禁止のはずの超グロテスクなDVDがテレビ画面を流れていた。
僕はこういうのが苦手じゃないけど、調度この時に見てしまった場面が…
内臓を××して…口の中に××を……
うえっ…
吐きそうになった僕を見て、亀さんは「すまない!」と慌ててテレビを消してくれた。
見た目にも人柄にも、
全然似合わない趣味だよね……
亀さんは、爽やかで優しくて知的で大人で…
人として尊敬している。
当然学校でも人気者かと思ったら、
この趣味のせいで、特に女子からは引かれているらしい。
彼女いない歴〇〇年。
いつか趣味の合う子に出会えたらいいね……