ラベンダーと星空の約束
似合う…似合うよ瑞希君。
校内で有名な彼を、女だと思う生徒は一年生の中にもいない。
それでも男子達は
瑞希君のチアガール姿が気になってしまう様で、
チラチラと思春期の視線が降り注いでいた。
男だけど、どっから見ても美少女だもの…
つい見てしまうのは頷ける。
瑞希君のお陰で、一人だけテニスウェアを着ている恥ずかしさも軽減した。
柏寮のみんなに手を振り返した時、その中に流星の姿がないことに気づいた。
瑞希君は、柏寮全員で応援に行くと言っていたのに……
流星の出場種目と試合時間が被ってるとか?
それは考えられるけど…
そもそも、流星って運動してもいいのかな?
エロい事を3時間ぶっ続けで出来る自信はあると前に聞いた。
私を抱え上げ走ったりもしていた。
だから、体育祭の運動は大丈夫だと思うけど…
本当に大丈夫だろうか?
少しだけ心配になり、
瑞希君に聞こうとした時、試合開始の笛が鳴り響いた。
流星の心配を頭の隅に置いたまま、仕方なくコートに入る。
対戦相手の女の子は私と同じ一年生で、
確か…バドミントン部の子だった気がする。
バドミントン…
同じラケット系だし、やっぱり私に勝ち目はなさそうだ。