ラベンダーと星空の約束
 


5年前の子供の頃だって、二人の間に会話らしい会話はほとんど無かった。



あの頃の大樹は、走り回るしか能がない活発過ぎる子供だった。



読書や星座観測など、
流星の静かな遊びに付き合うのは無理。



流星は大樹と一緒に走り回るわけにいかないから、

それぞれ近い場所で遊んでいても、言葉を交わすことはほとんど無かった。



直接の会話は無くても、
二人は私を間に挟んで、お互いの事を知りたがっていた気がする。



私は流星に大樹の話しをして、大樹には流星の話しを聞かせた。



これって…良く考えたら今も変わらないよね。



天敵とまではいかなくても、
水と油の様な二人は友達にはなれない関係なのかも。



二人が顔を合わせる事は今はないだろうけど、

流星があの夏を思い出し、もう一度私を好きになってくれるなら、

私は流星と一緒にフラノに帰りたいと願っている。



そうなると、大樹とは仲良くしろとは言わないけど、
せめて敵対視するのは止めて欲しい。



大樹は私の幼なじみであり、親友であり、家族の様な大切な存在だから……




「流星、大樹は結構いい奴なんだよ?

アホだし子供っぽいけど、私が困ってる時はいつも助けて支えてくれた。

だから…余り嫌わないでくれると嬉しいかなー……」



「…… そう言われると益々嫌いになった」



「ええっ!? 何で…」



「はぁ…… 
本当…男心が分かんない子だな……

男2人で女の子1人を取り合ったら、男同士仲良くするなんて出来ないだろ?」



「取り合う?…それって……」




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