ビターオレンジ。
ガチャンッ
扉を開く音と共に少し冷たい風が入ってくる。
良く晴れていて眩しい光に目が痛くなった。
今日は段差になんて座らず、
ただ綱渡りの様に端から歩いて行く。
これで終われたらどれだけ楽か。
でも、きっと終われなんてしないんだろうな。
「…っ…う……っ」
何もかも忘れてしまいたかったんだ。
ただ、余りにも自分の想いが苦く感じたから。
止めようと思っても止まらない涙にムカついて、ムカつく程に涙は流れた。
だけど思い出してしまうから。
あの日を。
咲さんが亡くなった…そんなあの日の事を。
私には生きている資格も、
人生を終わらせる資格も…無い。